2006年9月14日
埼玉県小川町

2006年9月14日
和紙のふるさと"埼玉県小川町”
悲しい事に、今年小学生と商店会で畑を借りて咲かせたひまわり、油にするはずが全てスズメやカラスに食べられてしまった。
しかし、あきらめる事ができない僕は、ヒマワリの茎を持参し、和紙のふるさと埼玉県小川町へと走った!

旧埼玉県製紙工業試験所跡地にある歴史を感じさせる木造建築の小川和紙学習センター
小川町と細川和紙
小川町は埼玉県のほぼ中央に位置し、四方を山に囲まれた盆地にあります。正倉院の文書にも記述がのこされ1200年以上の歴史をもち、小川町で作られる楮(こうぞ)を原料にした“細川和紙”は日本3大和紙としていまも昔ながらの手作り製法で大切に息づいています。(じゅんろう)
ひまわり和紙が出来るまで 
まずはヒマワリの茎を1メートルくらいに切ろう!!

今年とれた新鮮なヒマワリの茎【座間産】
ひまわりの茎を割く
さらに50cmくらいに霧ワリバシ上に6分割をする。
茎内部にあるスチロールを取り除く作業である

ワリバシ状に割かれたヒマワリの茎
大鍋に水をはり、化成ソーダを入れる
大鍋に水を貼り60度くらいのお湯になったら化成ソーダを入れよう天然石鹸やソーダ灰なら廃液は環境に優しいかもね!
茎を煮込む!
お湯が沸騰する手前でヒマワリの茎を鍋にいれて約1時間ぐらい煮込もう。化成ソーダとお湯で煮込むと紙に必要な“リグニン”や“ペクチン”質を取り除くことができる。
繊維質を叩く(たたく)
木槌を使い、ヒマワリの茎の繊維質を細かくしてミキサーにかける。
配合には牛乳パック
従来、高級和紙には原料に、コウゾ、みつまた、がんぴ、が使用される。最近の和紙はマニラ麻、パルプが配合物として使用されるが、小学生を相手にした和紙だから、牛乳パックを使おう!
とろろアオイ(粘着材)とひまわり樹脂を流し込む
植物のトロロ芋のようなものを砕き水で溶かした自然の粘着材と、ヒマワリの樹脂をミキサーにかけたヒマワリジュースを水槽に流し込む
ヒマワリ樹脂と牛乳パックでおにぎりを作ろう!
木槌で叩き細かくしたヒマワリ繊維とビニールをはがした牛乳パックを水に1日浸しておき、ソフトボール2個分位の“おにぎり”を作り水槽にぶち込む!!
よくかき混ぜよう!!
ひまわり樹脂とお水をよくかき混ぜる。
和紙造りは、お酒造りと同じで水が命。
カルキの含む水道水ではいい和紙はできません。
となると、座間の水は地下水なので良い和紙が出来るぞ!
紙漉き 
水槽に散りばめたヒマワリの繊維と牛乳パックの塵を、箱型の網で金魚すくいの容量で2〜3回すくいとる。このときは必ず塵にダマが出来ないように均等にすくう事!!
水切り
机の上に布を敷き、水をよく切り、和紙を置き重石をおきプレスをして少し時間を置く
乾燥
水切りをした和紙は、アルミ製の板に張り付け乾燥させる、ムラが出来ないように刷毛で整える。
アルミ板がない場合は、ベニアいたで陰干しをしよう!!
ヤッタ!ひまわり和紙の完成!!
今年、地元の小学生達と栽培したヒマワリを使い、資源を大切にする目的で作成した“ひまわり和紙”
ハガキサイズのものは130円を貼りフランスの友人に手紙を出しました。
感謝の気持ちを込めて“ひまわり感謝状”
実は!!今年、小学生が研究に使用したヒマワリは
19世紀の画家ヴィンセント・ヴァン・ゴッホが名画“ひまわり”を描いた、
南フランス・アルルの田舎の農家の方々が送ってくれた
ヒマワリだったのです!
そのひまわりを使い作成した感謝状を
農家の人々に手渡し
来年もいい種をフランスから座間に送っていただく事を約束し
フランスを後にしました
(2006年10月・南フランス・サンテェイヌ・グレ村)