大型で勢力の強い「台風25号」 が襲う!

2013-10-15

10月15日(火)
台風26号は、中心気圧955ヘクトパスカル、最大風速40メートルほどの強い勢力で関東などを襲い、各地に記録的な大雨を降らせた。気象庁の内田裕之主任予報官は接近前の15日、「関東でこの気圧は2004年の台風22号以来。これほどの台風は久しぶり」と会見で語り、厳重な警戒を呼びかけていた。
 今回、大雨をもたらした理由は、勢いを弱めることなく日本列島に急速に近づいたことだ。
 気象庁が大島町に大雨警報を出した15日夕には、1時間雨量は30ミリに満たなかった。だが深夜から雨脚が急に強まり、16日午前1時からは、1時間雨量が90ミリを超える猛烈な雨が4時間も続いた。
 伊豆諸島付近では15日夜、南の湿った空気と北からの冷たい空気がぶつかって前線ができた。そこへ台風26号が16日未明、伊豆大島の南を通過。湿った空気が前線に大量に入り込んだ。東京大大気海洋研究所長の新野宏教授は「地上付近では台風が運んできた南からの湿った空気と、北側にある冷たい寒気がぶつかっていたとみられる。それにより上昇気流が起き、積乱雲が多く発生したのでは」と話す。
 観測史上最大の雨量は大島のほか、千葉県や茨城県の各地でも観測された。横浜国立大の筆保弘徳准教授は「岡山でも停電被害があるなど、広範囲に影響が出たのも今回の台風の特徴だ。周囲に湿った空気が多かったことが横方向にサイズを広げた原因ではないか」と推測する。