投票率向上に向けての取組(島根県浜田市)

2023-07-13

2023年7月13日(木)

 

本日は、座間市から直線距離にして約67km離れた、かつて日本の令制国であった山陰地方、島根県浜田市の浜田市役所において研修を行いました。 島根県は、日本国憲法にも記述されている、国民主権、主権者は、国民の皆様という理念のもと行われる選挙において、投票率が常に全国トップクラスで、全国16回連続1位の記録をもつなか、とても先進的で熱心な取り組みをしている浜田市役所を訪問させて頂きました。

浜田市 市制施行 平成17年10月1日  人口50,176人 面積 約690㎢  財政規模 一般会計当初予算(令和5年) 37,390,000(千円)

浜田市は、島根県の日本海に面した、面積約690㎢と座間市(17㎢)と比較し約40倍の大きさを誇る中、人口は約5万人、座間市13万人に比較するとの2分の1以下となっています。人口密度に関しては、1㎢あたり、75人。座間市の7500人に対し100分の1と投票にはとても大きな課題がある中、選挙の投票率に関しては、70%代という水準で、40%弱の座間市において、今後どのゆに、当投票率に上げていけばよいのかという問題を念頭に、浜田市、選挙管理委員会の事務局長および係長からお話をお聞きいたしました。  まず初めに浜田市の笹田卓議長のご挨拶があり選挙が、お祭りのように盛り上がるとのお話にて、県民性の違いが大きくあるのではと考える中、選挙管理委員会の木原事務局長、道山清司係長事務局長からの説明を受けました。現在選挙管理委員会は4名委員で対応にあたっております。

まずは投票場所に関して、広大な面積の浜田市では、座間市の17㎢の面積では1か所程度投票所しかなく期日前投票 7か所 市庁、4市庁舎、移動、大学となっており、当日投票所、68か所となっれおります。また、投票時間については、当日は、25カ所 7時~19時  43カ所7時~18時と座間市と比較しても短時間であり、作業員の負担と効率性を図っています。これらは、期日前投票に多くの方が活用しており、期日前投票の期間をうまく活用することで投票率の向上が結果として現れているようです。また、若者世代の投票率も年々下がってきているとの報告があるものの、40%近くあり、若者世代を巻き込み、

期日前投票にて大学生を8名雇用して若者に参加をしてもらう取り組みを行っています。また若者世代の投票率の減少に関しては、住民票を市外へ移すことが減少の要因との研究結果の報告があり座間市同様同じ問題を抱えている中、かなりモチベーションが高い職員さんには感銘を受けました。この選挙管理委員会の職員のアイデアで生まれたとてもユニークな取り組みが、ワンボックス自動車を活用しての「期日前投票」であります。この取り組みは、H28年の4月の公選法改正で措置を講ずるという条項が加えられたいタイミングで開始されたもので、現在、浜田市南部の9カ所に自動車を活用した移動投票所を設置しています。ここれは、高齢化した有権者および山林で交通手段のない皆さんへの投票を呼びかけようと、浜田市選挙管理委員会が考案したもので、10人乗りのハイエースワゴン車をが投票所にしています。設置にあたり外に受付の机(受付)  雨の日はブルーシートでぬれないよう費用をかけず工夫をし、R3年から高齢者のために踏み台や手すりを造るなど、毎回反省点を改善し着実に事業を推進しています。その結果、都市部は投票率が低くなる一方、移動投票所を行う、山岳部では投票率は良いという効果が合われています。この移動投票車の取り組みの成果としては、投票率低下防止の一助となる事は目に見えていますが、今後の課題として、悪天候時の計画対策、本部管理体制、そして、事務従事者の確保を挙げられていました。

ちなみに、移動投票自動車事業では、当初、市役所にある既存のハイエースワゴンを使用し、この事業にかかった当初の経費は、人件費を除いき327千円とのことでした。 今回の研修では、人口や面積など周りを取り囲む環境の違いがありますが、公職選挙法に基づき、行政側でもアイデアと工夫を凝らし、投票率を上げる可能性を見いだせた研修でありました。また、島根県の一部自治体では、集客率が多いい大型商業施設を活用して投票場を設置する自治体もあるという情報をお聞きしたので、今後その方面も研究し、地域の皆様が少しでも日本の国民主権(選挙)に興味を持っていただき、投票所に通いやすい環境づくりを考えて参りたいと思います。

本日は、島根県浜田市の市職員の皆様、そして、浜田市議会議員のみなさま

いろいろとありがとうございました。